あほな話

誰かが読んでくれると嬉しい話

自殺と脱獄

こんなタイトルの小説があるかもしれないけど、関係ない。
昔、自殺した人だけでなく、死のうとする人に対してまで、
最も卑怯な行為として非難する誰かの言葉をよく目にした。
そういう言葉に私は、私だけではないと思うけど、
はっきりと違和感を覚えた。どんな死に方にせよ、
亡くなってしまった人に対して、なぜそれほど非難するのか?
暇があって思い出すたび、考えたり想像してみた。
そして最近こんな仮説を思いついた。


怒りというものは、必ずしも敵に向かうとは限らない。
その人たちは、自殺した人より周囲の人間や環境のほうを
対象として怒っていたのではないか?だから彼らの気持ちは
「そんなくだらないことで、なぜ死ななければならないのか!?」
かもしれない。
「そんなくだらないことで自分の大切な命を捨てないでほしい!」
という感じか。


しかし、もしそうでないとすると…たとえば、
宗教の関係で、自殺が許されない罪だというのがある。
自分たちが絶対に許されないことをやってしまう人を見かけると、
たいてい嫉妬すると思うのだ。そうするとこうなる。
「自殺は逃げ、卑怯、殺害に等しい罪、だから地獄に落ちる。
 この世は生きているだけで苦難の連続。
 だからこの世こそ地獄であり、刑務所より過酷な世界。
 自殺というものは脱獄するようなもの。
 だから許されない罪なのだ。」