あほな話

誰かが読んでくれると嬉しい話

離島へ遠足

翌日、隣と言っても遠い島へ定期船で遠足に行った。 店が少なく昼飯にありつけないことがあるので、 出発前から確保していた保存食を持って行った。 徒歩で行ける展望台へ行こうとして道を間違え、 車が無いと遠すぎる別の展望台への道を引き返して小一時間、 帰りの船に間に合うか気にしながら急いで目的地へ。 ほとんど何もねえべ。他の人たちはどこへ行ったのだろう。 どんぶらこ~ 果てしない水平線

ますます暑い

到着翌日、絶海の孤島にある小さな村の中心地に来た。しかしここは暑すぎる。レンタカーで別の場所へ行ってみた。 ここはいつ来ても誰もいない時間がある。風景は楽園のようだが、数分で蒸し焼きになりそう。日陰を探して移動する。 泳いで穴の近くに行きたいが、個人的事情で水に入れない。 見飽きた枕状溶岩。 明日は別の離島へ行く。

遠い島へ行った

台風が多発・通過する海域を超えないと行けない島へ行った。 ある大型貨物客船だけど、昔からよく真夜中の海を見ていた。 数年前に新しくなってから速度と安定感が増し、海の怖さを 感じにくくなったけど、深夜の真っ暗な空と海の風景は、 自分の生死によって変わらない本当の現実を見せてくれる。 夜が明けないと黒一色の画像になるのだけど、それでもよかったかも。

陰鬱な地獄

時々、古くなったと言われる昔の時代を思い出すと、 あのころは、なんだかんだ言ってても今より楽しかった。 今の世の中、まるで陰鬱な地獄。 明るく元気な人たちの振る舞いは、演技に見える。 それは、自分がそうだからというのもある。 精神状態が地獄になっている人の現実を見る目は、 実は間違ってなかったりする。本当の現実というものは、 つまらなかったり、くだらないし無意味だったりする。 物事に対する興味が…

いつか必ず終わる理由

いい歳になってから初めて一人暮らし。たった十日間だけど。 それがつらすぎるのだ。孤独の寂しさが身に染みる。 それがストレスになって体調もますます悪化。 早く死にたい、冗談ではなくて。 いつになるかわからない寿命まで耐える自信はない。 少なくとも人間には意識というものがあって、 それを「この一人の体が自分であるという感覚」だと定義すると、 死とともに消えてしまうと私は確信している。 だって、死体に…

間違いだらけは自分だけじゃなかった

昔、心霊とか超常現象とか、未知で説明できない謎に 魅力を感じていた時代があったけど、今でも興味を 抱いてしまう自分の感覚はすっかり時代遅れになった。 最近になってやっと、そういう不可解な現象を 「未知の物理現象」という言葉を付けて 古い記憶の引き出しに片づけた。 しかし、科学というのも怪しいと近年言われるようになって、 時代遅れな私の遠い耳にもついにはっきり届くようになった。 科学者が論文などで…

未知への憧れ

シスターに子供の時からずっと憧れだった。 私は母と縁を切りたくて、それができそうだったから。 理由がそれだけだったら、今でも憧れはしないだろう。 化粧せず体形がどうであろうと着ている服まで美しいのだ。 彼女たちの生き方が羨ましいし、理想でもある。 しかし、宗教には気を付けるほうが良いかもしれない。 なぜなら、同じようになるために宗教が必要なわけでないから。 そして結論はいつも結局、「今のままでよ…

早朝の空

写真になると肉眼で見た時の美しさが消えるのはなぜ?

保護色

この写真に写っている可愛い動物はどこにいるでしょう?

心の風景

かつて賑わっていただろう離島に二人だけで行った。 私たち以外誰もいないけわしい海岸の風景は、 どんよりと曇っていて滞在中ずっと雨に降られた。 私は些細なことに一々不満ばかり持ってしまう。 その心の風景はこんな感じだ。 二人とも生まれた時は大きな船の豪華な部屋で、 家族や近所の人たちに囲まれて暮らしていた。 しかしその部屋はいずれ出ていかねばならず、 外界の大海原へ漕ぎ出すボートに乗り換えた。 そ…

強いられた願望

尊厳死とか安楽死を望む人は決して少なくない。 しかし、そういう死に方に拒否反応を示す人たちがいる。 私は「望む」ほうなので、その反応は不可解だ。 その理由や根拠を知りたかったけれども、 彼らの口から説明されるのは、不安や恐れる感情が目立ち、 納得できる内容ではなく、私の疑問は解消しなかった。 彼らは、長生きしたい、早く死にたくないと 思っているだけでなく、「望む人」に対してわざわざ 彼ら自身のも…

水平線

かつて私のあこがれは水平線にあった。 一日中、水平線を見つめることが幸せだった。 今はもうそういうわけではないけれど、 空と海の間に、私は未来の暮らしを想像する。 夜になっても闇の中、波が飛び散る嵐の中でも、 灯台の光が貫いてくる。